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裏切りの罪

  • 遊笑 鉄線
  • 2020年6月27日
  • 読了時間: 2分

大好きな宇髄さんが自分以外の人に優しい眼差しを向けたり、優しく髪を撫でているのを見るたびに一本ずつ腕に傷を付けていく義勇さんの話。そのうちに切るところがなくなって、脚を切るか考え始める。


『人に何かを言って不快にさせるぐらいなら、自分が傷付く方を選ぶ』という考えなので、義勇さんは人にバレないように細心の注意を払っている。切るときは絶対に家の中だし、基本的にずっとジャージだし、半袖を着るにしても"授業中の怪我"ということで包帯を巻いてる。


でも"最期くらいは盛大に迷惑をかけたい"と思い始めて、そんな自分が怖くて泣いてしまうのも良い。寂しさや悲しみを痛みで紛らわせたいのであって誰かに慰めて欲しいわけではない、そんな事をしても迷惑だ、と考えるんだけど、じゃあ何故自分は生きてるんだろう?という思考に陥って無限ループする。


その根底には"こんな自分が好きになって申し訳ない"という気持ちと"それでも愛されたい"という気持ちがぶつかりあっていて、背景の一部だとしても彼の視界の中に入れて欲しい、という願望もある。でもそれは叶わない夢なので、自らを罰して、考えないようにしている。


義勇さんは心が脆く壊れたけど精神だけは強くて狂えないが故に、永久の苦しみを背負っている。あと腕の傷は"数が数えやすいから"という理由で正の字であってほしい。

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