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病的暗黒輪廻

  • 遊笑 鉄線
  • 2013年10月21日
  • 読了時間: 2分

更新日:2022年8月10日

雨の精霊のモアちゃんと人間のティムが森で仲良く散策しているところにヤンデレアクセルが乱入してティムを撃ち殺す話。 理由は昔幼い頃に出会ったモアちゃんが欲しかった+精霊使いの素質がある自分より凡人のティムが一緒にいることが気に入らないから。 その後モアちゃんを入手 精霊は一度死ぬと生き返りはするけれど記憶はリセットするらしい じゃあリセットしよう ということで風呂場に沈めて絞殺 暫くしたら息を吹き還し、何を聞いても全てを忘れているどころかあんなに愛し合っていたティムとの記憶すらなくなっていたので、アクセル大歓喜。

と、ここまでは良かったのですがモアちゃんは洞察力に優れ頭も良いので、“昔自分はこの人以外の大好きな人と生きていて何らかの方法で自分は殺され今に至る”というのを日が経つ内に気づいてしまうのです。

それが嫌で嫌で、自分しか知らない彼女が段々自分以外のものを知識に入れていくのに殺意が沸いて仕方なかったアクセルはもう一度殺す 記憶がリセットされ、目を覚ました新しい彼女が彼を見た瞬間に何か言いたげに口を開くのをゆっくりと制止して、「最初にアクセルと唯一言、呼んでほしい」と微笑む そのうちそれ自体が快感(=愛する彼女がこの世に生まれて初めて自分の名前を発する瞬間のこと)になってしまったようです。 なので記憶を取り戻しそうになる(もそうですが、たまに上記の快感を味わいたいとき)という理由リセットの繰り返しというローテーションに。

因みに精霊使いは精霊と一緒にいると、神の恩恵として不老不死の力を手に入れることが出来るので、つまりモアちゃんにとって永遠に生と死が続く地獄なのです。 ですが精霊使いといえど精霊を殺すのはとんでもない大罪なので、アクセルは生きながらにして半怨霊化してしまい、成仏出来ずに苦しみながら現世をさ迷うことに。 といっても死ななければ元も子もありませんがね。

▼プロローグ

万物に精霊が宿っている世界。精霊は普通の人には見えず、精霊使いや精霊が認めた人物にしか見えません。

雨の精霊のモアちゃんはティムという普通の人間と仲良しです。それはティムが子供の頃、森で怪我して泣いているところを助けたことが始まりでした。人と精霊という大きな差がありましたが、彼らが過ごした時間はそんな壁さえなくしてしまうほど、密接で大事なものだったのです。 ある日、友人のティムが来ないのでモアちゃんが一人で森をゆったりと散策していると、暗く覆い茂る草木の中で仰向けに倒れている人が。慌てて近寄ると熱が高くうなされていたので1日涼しい木陰で看病した結果、うっすらとですがようやく目を覚ましました。 まだ完治していないのか暗い影の奥の琥珀の瞳がゆらゆらと水面に揺れるようにさ迷っています。優しく話しかけると、少年は掠れた声で彼女の名を呼びました。モアちゃんは大変驚きましたが、相手の手を握りしめ微笑みます。

その後はっきりと意識を取り戻した少年は無口ながらもお礼を言い、何故名を知っているのかという問いに対して“精霊使いの素質が自分にはあり、教わらなくとも精霊の名を何となく理解できる”と説明しました。

「何時か必ず迎えに来る」 そう誓う少年に『もう心に決めた人がいます、ごめんなさい』と断ったものの、理解したのかしていないのか、腑に落ちない態度で少年は黙って去って行きました。


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