大好きで大嫌い
- 遊笑 鉄線
- 2014年6月4日
- 読了時間: 2分
更新日:2022年8月10日
プルースト効果というものがありまして、簡単に言うと「好きな人がさせている香りというのは何時までも記憶に残っていて、たとえその人ではなくとも同じ匂いがするとその人との思い出が蘇る」というものなのですが、人より嗅覚の鋭い荒北くんはもっと色濃く覚えてしまったりとかするのではないのでしょうか。
今はもう側にいない大好きだった人の服から漂う洗剤の匂いをあからさまに嫌がる荒北くん。嫌い嫌い言いつつも本当は今でも大好きで、でも思い出すと辛いだけだし、あまり長時間嗅ぐと昔を思い出して泣いてしまいそうになるのであえて避けています。
目に見える形として存在しないのに、匂いだけが何時までも荒北くんを縛り付けているなんて、まるで呪いみたいですね。その洗剤の匂いがすると、そこに愛した人がいないとわかっていても振り向いてしまう犬みたいな荒北くん可愛いです。
なんか別れて遠くに行ってしまった人みたいな感じですが、同じ部活なのでまだ物理的には近くにいます。心的には遠くに行ってしまいましただけで。部室とかで着替えている時とか俯いてグッと堪えながら手早く着替える荒北くん。何時もと変わらぬ匂いをさせた大好きな人が、昔と変わらぬ絡み方をしてくると、まるで付き合っていた頃みたいな錯覚に囚われて更に心を傷付けるという残酷な仕打ち。
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