及ばぬ鯉の滝登り

強姦しておいて「あの"無敵のマイキー"だし、本気で抵抗すれば敵わないから、だから受け入れてくれてるってことは両想いなんだと思った」と平気で言う一虎くんと、付き合ってもないうえにムードも何もない中で無理やり挿れられたことがショックでずっと？？？ってなってるマイちゃんの虎マイ。しかもその一回で子供ができてしまう。

一虎くんはマイちゃんのこと好きだから自分のものにしたいし、ドラケンくんのことを忘れて自分を好きになってほしいからやったんだけど、それを知ってるマイちゃんは一虎くんに孕んだことを知られて会いにきた彼に『あの後普通に婦人科行ったし、後日違う人にお清め目的で抱いてもらったから、多分その人との子』と返す。本当は強姦された日から一週間ほどはショックで外出れなくて引きこもってたし、こんな事誰にも相談できなくて、緊急避妊薬のことも赤ちゃんが出来て婦人科に行って初めて知ったから、確実に一虎くんの子供ではある。

一虎くんはヤったら子供ができるというのはわかってはいたし、覚悟してるつもりだったんだけど、実際に孕んでると聞いた時にふと脳裏に"自分も父親のようになって、家庭を壊してしまうかもしれない"という考えが浮かんで、とても不安だった。マイちゃんを失うことが何よりも嫌だから、家庭を作ることによってマイちゃんが自分から去ってしまうのなら子供なんていない方がいいみたいな考えもあった。でも子供さえできてしまえば、マイちゃんは自分のものになってくれると思って、確かめるために彼女に会いにきた。

“違う人の子供だよ”と言われた瞬間にブチギレた一虎くんにブン殴られる。マイちゃんはまさか殴られるとは思ってなくてモロにくらって倒れるんだけど、一虎くんの追撃の蹴りも入って蹲ることしかできなくて、マイちゃんがお腹を庇ったから更に怒りが炎上して必要以上にボコボコにしてしまった。そのせいで子供は流れてしまう。マイちゃんは彼に本当のことを告げると壊れてしまうかもしれないから、結局真実は言えないまま、一虎くんが去った後も血濡れた未熟児を抱いて泣いていた。