柔らかな闇

2021.07.24

昨日東リベ全巻読んだのですが、男のクソデカ感情で人が不幸になったり死んだりする作品が大好きなので、私的には当たりの作品でした。推しだけが世界で一人幸せになれない事実を除けば。

好きなキャラと好きなキャラがお互い想い合って二人でしか生きていけないのって久々に摂取したけど、とても幸せな事だなぁ………とアニメ12話まで見てた時は思ってた。漫画読んだらそんなことはなかった。ので、めちゃくちゃ凹んでる。

映画も見たんですけど、漫画よりもアニメよりも映画の方がいい…誰も、マイちゃんも、悲しい運命に壊されずに済む…みんな幸せな世界…誰も死なない世界……。

東リベ読了後、マイちゃんに色々思う事があって『夏影』、『東京』、『雨夢楼』の3曲を永遠リピートしてるんですけど、私ですら考えてると死にたくなるのにマイちゃんは中学生時代から12年間もずっと苦しみの中孤独に生きていたんだと思うと割と本気で泣きそうになる。

悲しい儚げなキャラが好きだから当然の結果と言えばそうだけど、好きなキャラが全然幸せになってくれなくて本当に悲しい。私は原作で幸福な事を前提にリョナするのが好きなのであって、原作で救いようがないくらいに不幸に描かれると普通に凹む。

私はハッピーエンドを描けない人間なので、原作がハッピーじゃないともう打つ手がない。とはいえ無理矢理なハッピーエンドだと逆にかなり嫌悪するから難しい。個人的に死しか救済方法がないのでは？と思ってるけど、そういえばフィリ軸や梵天軸が結局バッドエンドだった事を思い出したからもうダメだ。

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2021.07.27

東リベはアニメを12話くらいまで見てから漫画を読んだんですけど、１巻から最新刊まで一気読みした後最初に思ったことは「マイちゃんとドラケンくんの関係、前半と後半で全然違くない？」ってことでした。

病院へ謝罪しに行く話でドラケンくんはマイちゃんの心そのものみたいに言われてたから、私はてっきりマイちゃんのことを救ってくれるのはドラケンくんだと思ってた。彼に人の心を教えてくれるのが後々の伏線だと思ってた。だけど実際は、彼が生きてても死んでてもマイちゃんの闇堕ちにあまり影響しないなんて……。

マイちゃんとドラケンくんはお互いに足りない部分を補い合ってるニコイチ的な関係と思っていたので、主人公の存在やストーリー展開などを考慮すれば仕方ないとは言えど、後半に進むに連れて関係が希薄になっていくのが個人的にとても悲しい。

とは言え、私も中学生だった頃（今もだけど）精神的に成熟していたとはお世辞にも言えないので、子供が子供を救おうとする方が非現実的な気はするんですけどね。いろんな事があって精神的に追い詰められて、辛いのはお互い同じだしな…。

そういえば妹が「主人公の歳ってマイちゃんのお兄ちゃんと同世代くらいなんだね」って言ってて、胸をかきむしられた。マイちゃんにはやっぱり側にいて心から想ってくれる大人（お兄ちゃん）が必要だったんだな…だから彼のことを救えるのは主人公だけなんだな…そうね、そうだよね……。

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2021.08.03

仲間が傷付けられたら本気で怒ってくれるほど身内を大切にしてるし、ちゃんと良心もあるはずなのに、主人公に置いていかれると今まで守ってきたはずの仲間さえ殺してしまうマイちゃん、本当に頭の構造どうなってるんだろう(褒めてる)これをヤンデレと言わずして何と言えようか。

主人公が責任持って家に置いておくか、殺すしか救いはない気がする。居場所も、帰る場所も、行きたいところもなくて、ただ流されるがまま破壊のために生きているのなら、いっそ過去に殺してあげた方が絶対に良いと23巻を読んで思った。

マイちゃんだけが居ない日常が皆の"普通"であること、心からショックを受けた。12年間の中で其々思う事もあったんだろうけど、じゃあマイちゃんって皆の何だったの？とどうしても考えてしまう。

銀髪マイちゃんの"人としてなにか大事なモノをごっそり落としてきた"みたいな容姿見てると辛い。12年間、他の人たちがそれぞれ自分の居場所を作って笑って暮らしている裏で、彼は地獄のような日々を這って生きてきたんだろうな。

皆の幸福の為に自分がいなくなるか、自分のために大量殺戮するかしかない不器用さが愛おしいけど、同時に哀しくもなる。私が好きになるキャラはなぜ悲しい生き方しかできないのか、教えてアルムのもみの木よ………。